「タックス・イーター」志賀櫻著

公開日: 更新日:

 日本の財政は、もはやほとんど破綻。「いかなる目標を掲げようが、いかに歳出を削ろうが、どれほど増税しようが、再建は覚束ない」のが現実だと著者は指摘する。税金を食い荒らし、このような惨憺たる状況を招いた「タックス・イーター」の悪行を暴く警世の書。

 タックス・イーターは「政官業の鉄のトライアングル」をつくり上げ、国の予算や財政投融資を食い荒らすだけではなく、課税を巧妙にすり抜ける一方で、その対価だけは享受。さらに国債にまで手を出し、将来世代が納める税金まで先取りして食い荒らしている。その複雑で不透明な実態を明らかにしながら、日本経済の暗部に迫る。

(岩波書店 780円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 2

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  3. 3

    Snow Man目黒蓮と佐久間大介が学んだ城西国際大メディア学部 タレントもセカンドキャリアを考える時代に

  4. 4

    ポンコツ自民のシンボル! お騒がせ女性議員3人衆が“炎上爆弾”連発…「貧すれば鈍す」の末期ぶりが露呈

  5. 5

    高市新政権“激ヤバ議員”登用のワケ…閣僚起用報道の片山さつき氏&松島みどり氏は疑惑で大炎上の過去

  1. 6

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  2. 7

    田村亮さんが高知で釣り上げた80センチ台の幻の魚「アカメ」赤く光る目に睨まれ体が震えた

  3. 8

    自維連立が秒読みで「橋下徹大臣」爆誕説が急浮上…維新は閣内協力でも深刻人材難

  4. 9

    ラウールが通う“試験ナシ”でも超ハイレベルな早稲田大の人間科学部eスクールとは?

  5. 10

    「連合」が自民との連立は認めず…国民民主党・玉木代表に残された「次の一手」