「サッカー界の巨大な闇」ブレット・フォレスト著、堤理華訳

公開日: 更新日:

 スペインリーグ時代の八百長疑惑により、わずか半年で解任となったサッカー日本代表監督のアギーレ氏。しかしこのような八百長問題は、現代のサッカー界では珍しいことではなくなっている。

 ブレット・フォレスト著、堤理華訳「サッカー界の巨大な闇」では、国際サッカー連盟の初代保安部長や、数多くの八百長試合を演出した仕掛け人への徹底取材を敢行。賭博市場として巨大化したサッカー界の暗部に斬り込んでいる。

 現在、捜査が進められているサッカー界の八百長問題は、世界60カ国にも及ぶ。各国警察と連携するインターポールの試算では、毎年1兆ドルがサッカーの試合に賭けられているというから驚きだ。

 2011~12年に発覚したイタリアの八百長スキャンダルでは、15のサッカークラブと24人の選手やコーチが八百長に加担していたことが明るみに出た。アフリカサッカー連盟では八百長疑惑に基づき、ジンバブエ代表を含む80人を出場停止処分にした。韓国では八百長に絡んで57人が起訴され、選手2人が自殺する事態となった。このような事例は、世界中に広がっているのだ。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か