世界各地から若者たちが詰めかけているともいわれる「IS台頭の背景」はなにか

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「カリフ制再興」中田考著

 ISはイラクとシリアにまたがって領土を実効支配した点でこれまでの国際テロ組織とは違うとされる。だが、著者はそれは無意味という。ISの意義は「カリフ制」を再興させたことだからだ。

 カリフは預言者ムハンマドの後継者のこと。しかしこの地位の継承は歴史の屈曲と宗派の違いで解釈が分かれ、外部にはわかりにくい。おまけにISは現代的な「グローバリゼーションの過程で生まれた若者文化の現象形態の一つ」でもあるため、既存の宗教観だけでも評価できないのだ。

 本書は日本では数少ないイスラム法学の専門家によるカリフ制解説書。(書肆心水 1800円+税)



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