「視線」永嶋恵美著

公開日: 更新日:

 劇団員の夏帆は、生計のために住宅地図の調査員として働いていた。

 ある日、小学生のときに住んでいた四ッ坂町を担当することになった夏帆は、調査中に元同級生の聡美と再会。仕事後、聡美の家を訪ねることになった。その途中で通り魔の被害に遭う。

 翌朝、夏帆は、現場の近くで他殺体が見つかったことを刑事の知加子から教えられる。被害者の平須昌子の名に覚えがない。だが、昌子は夏帆らの劇団が使っている運送会社の事務員で、ある新興宗教の信者だと分かる。夏帆の元恋人・内原と接点もあった。自分が疑われていることに気づいた夏帆は不快感が募る。

 住宅地に潜む悪意を描く長編ミステリー。(光文社 700円+税)


【連載】文庫ワールド

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ