「長良川 修羅としずくと女たち」松田悠八著

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 2010年3月、「ぼく」は50年前の大学生時代に所属した演劇サークルの仲間たちと、屋形船で隅田川を遡っていた。毎年、開かれていた同窓会がなくなり、久しぶりに花見に集まったのだ。席上、先輩の河田が美恵乃の話を持ち出す。ぼくの1学年の上の美恵乃は、1957年に演出志望で入団してきた。先輩たちは絶世の美女の彼女を舞台に上げようと画策したが2年半後、彼女は突然大学から姿を消してしまった。駆け落ち説や心中説が飛び交い、彼女の後の消息話は同窓会の定番だった。実は、彼女の失踪から10年後、出版社に勤務していたぼくは仕事のつながりで美恵乃を取材したことがあった。

 岐阜出身の著者が青春時代を回顧する半生記。(作品社 1700円+税)

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