「ゾンビ日記2死の舞踏」押井守著

公開日: 更新日:

 ゾンビによってすべての者が死に絶えた世界でただ一人生き残った女は、発電機や貯水塔を備えた西洋建築で暮らしていた。食べ物は保存食のみ。壊れかけたトイレやシャワーを全力で修理するのは、それが彼女が〈舞台〉に立つために必要だからだ。彼女は原宿のショッピングモールでドレスに合うアクセサリーを選び、念入りにメークして外に出、通りに現れる〈死者〉を撃つ。狙撃によって〈死者〉を弔うために。帰宅してモーツァルトのピアノ協奏曲24番を聴く。それは彼女に銃の撃ち方を教えたあの男が好んだ曲だった。やがて彼女にも〈仔犬が訪ねてくる日〉がやってくる。

 衝撃的な「ゾンビ日記」の続編。

(角川春樹事務所 1400円+税)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  2. 2

    帝釈天から始まる「TOKYOタクシー」は「男はつらいよ」ファンが歩んだ歴史をかみしめる作品

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  5. 5

    立川志らく、山里亮太、杉村太蔵が…テレビが高市首相をこぞってヨイショするイヤ~な時代

  1. 6

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  2. 7

    森七菜の出演作にハズレなし! 岡山天音「ひらやすみ」で《ダサめの美大生》好演&評価爆上がり

  3. 8

    小池都知事が定例会見で“都税収奪”にブチ切れた! 高市官邸とのバトル激化必至

  4. 9

    西武の生え抜き源田&外崎が崖っぷち…FA補強連発で「出番減少は避けられない」の見立て

  5. 10

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ