「山口組分裂抗争の全内幕」盛力健児、西岡研介ほか著

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 去年8月末、指定暴力団・6代目山口組が分裂した。果たして、日本最大の指定暴力団内部で何が起きたのか。本書は、組織の中枢や末端でどんなことが起きたのか、5人の書き手がリアルタイムで取材し記録したドキュメンタリーだ。

 離脱したのは、山健組、宅見組、侠友会、池田組、正木組、毛利組など山口組中枢で組織運営に関わってきた面々。神戸山口組という名称で山口組と同じ山菱の代紋を掲げて発足した。彼らは、6代目山口組の司忍組長の組織運営を歴代親分の意に反するものとして任侠道の本分に回帰するため離脱すると宣言。対して、6代目山口組は杯を交わした以上、神戸山口組に大義はなく、これは謀反だと主張する。

 法規の強化で抗争を指揮した幹部やトップも重い法的責任が問われるようになったため、双方とも抗争しないと宣言しているが、実際には名古屋、神戸などのホームグラウンドはもちろん、全国各地で抗争が起こる可能性があると指摘している。(宝島社 1278円+税)



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