「山口組分裂抗争の全内幕」盛力健児、西岡研介ほか著

公開日: 更新日:

 去年8月末、指定暴力団・6代目山口組が分裂した。果たして、日本最大の指定暴力団内部で何が起きたのか。本書は、組織の中枢や末端でどんなことが起きたのか、5人の書き手がリアルタイムで取材し記録したドキュメンタリーだ。

 離脱したのは、山健組、宅見組、侠友会、池田組、正木組、毛利組など山口組中枢で組織運営に関わってきた面々。神戸山口組という名称で山口組と同じ山菱の代紋を掲げて発足した。彼らは、6代目山口組の司忍組長の組織運営を歴代親分の意に反するものとして任侠道の本分に回帰するため離脱すると宣言。対して、6代目山口組は杯を交わした以上、神戸山口組に大義はなく、これは謀反だと主張する。

 法規の強化で抗争を指揮した幹部やトップも重い法的責任が問われるようになったため、双方とも抗争しないと宣言しているが、実際には名古屋、神戸などのホームグラウンドはもちろん、全国各地で抗争が起こる可能性があると指摘している。(宝島社 1278円+税)



【連載】週末に読みたいこの1冊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 4

    大山悠輔に続き石川柊太にも逃げられ…巨人がFA市場で嫌われる「まさかの理由」をFA当事者が明かす

  5. 5

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 8

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  4. 9

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 10

    タイでマッサージ施術後の死亡者が相次ぐ…日本の整体やカイロプラクティック、リラクゼーションは大丈夫か?