「サラリーマン居酒屋放浪記」藤枝暁生著
酒場というのは、ただ単に酒を飲む場所ではなく、自分の過去を振り返ったり、他の客との交流を楽しむところだという。
たとえば「千住の永見」(北千住)は、店内にメニューの短冊が咲き乱れ、注文に迷うほど。通常の2倍の濃さのハイボールをグイグイあおれば、常連から「その調子で飲んでると立てなくなるぜ」と言われ、周りからドッと笑い声が響く活気が魅力だ。
他にも「岐阜屋」(新宿)、「立呑みマルギン」(銀座)など東京エリアから、帯広や米子、福岡まで、うまくて安い36軒を紹介。
出張や転勤で全国を巡った現役サラリーマンがつづる“居酒屋放浪記”だ。(朝日新聞出版 760円+税)