「その『1錠』が脳をダメにする」宇多川久美子著

公開日: 更新日:

 元薬剤師の著者が、薬漬けの日本人に警鐘を鳴らす。

 血圧が高いと脳卒中のリスクが高まるが、実は降圧剤が脳卒中の原因をつくることもある。脳の血管内に血栓ができることは珍しい現象ではなく、通常であれば血管が圧力を高めて血栓を押し流してくれる。しかし、降圧剤を服用していると血圧は下がるが、血管の圧力が下がるため血栓を取り除けなくなり、脳の血管をふさぎやすくなる。

 腰痛のときなどに気軽に使う湿布薬にもリスクがある。炎症を抑える成分のインドメタシンは、皮膚から吸収されて体内に蓄積することがある。すると、解熱鎮痛剤の飲み過ぎと同様の副作用をもたらし、胃腸に潰瘍ができることすらあるという。薬に頼り過ぎるのも考えものなのだ。(SBクリエイティブ 800円+税)

【連載】気になる新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  3. 3

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    初の黒人力士だった戦闘竜さんは難病で入院中…「治療で毎月30万円。助けてください」

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が“本塁打王を捨てた”本当の理由...トップに2本差でも欠場のまさか

  4. 9

    “条件”以上にFA選手の心を動かす日本ハムの「圧倒的プレゼン力」 福谷浩司を獲得で3年連続FA補強成功

  5. 10

    吉沢亮は業界人の評判はいいが…足りないものは何か?