「知っておきたい感染症」岡田晴恵著

公開日: 更新日:

 今年オリンピックが開催されるブラジルで、昨年末から急増している小頭症の新生児。その原因は、蚊が媒介するジカ熱であることが明らかにされている。

 高速大量輸送と人口爆発の21世紀は、さまざまな感染症のパンデミック(感染爆発)と隣り合わせだ。本書では、エボラ出血熱や強毒型鳥インフルエンザ、一昨年には日本でも国内感染が起きたデング熱など、さまざまな感染症について詳述している。

 この2~3年で急増し、国内感染者数169人、死亡者数も45人に達している新興感染症が、マダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群だ。草原や森などに生息する複数のマダニがウイルスを保有していることが分かっており、患者の発生時期は5~8月に集中している。これからの季節は要注意だ。(筑摩書房 820円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    前田健太「ドジャース入り」で大谷との共闘に現実味 日本復帰より「節目の10年」優先か

  2. 2

    井桁弘恵ショートカットで“山之内すず化”が加速! 「そっくり問題」いよいよ待ったナシ

  3. 3

    大阪万博は開幕1カ月を待たずトラブル続出…場当たり説明でGW後半の盛り上げムードに水を差す協会の大罪

  4. 4

    巨人阿部監督はなぜ田中将大にだけ甘いのか…2試合連続炎上でさすがに二軍調整も

  5. 5

    小田和正「77歳の現役力」の凄み…現役最年長アーティストが守り続ける“プロ意識”

  1. 6

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  2. 7

    ダウンタウン復帰が外部資金でコンテンツ配信のナゼ…松本人志に浮上した疑惑の顛末

  3. 8

    斎藤元彦・兵庫県知事が頑迷に貫く「治外法権」…公益通報を巡る国の勧告もガン無視

  4. 9

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  5. 10

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???