「面白くて眠れなくなる物理」左巻健男著

公開日: 更新日:

 身近な話題から物理の基礎と基本を解説するサイエンスエッセー。

 例えば、北極から南極に抜けるよう地球を貫通する穴をあけ、ボールを落としたらどうなるか。摩擦や抵抗力を考慮しなくていいように、穴の中は真空とする。答えは、北極から落とされたボールは重力を受け加速。地球の中心を通り過ぎると、今度は減速を始め、ついには南極で速度ゼロになる。そこから北極へと戻り始め、往復運動を繰り返すという。この原理を利用して真空チューブ列車をつくれば、理論上はマッハ5~6の速さで輸送が可能になるという。

 その他「象とハイヒールに踏まれるのはどちらが痛いか」など。食わず嫌いだった物理の面白さに目覚めるお薦め本。(PHP研究所 620円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  2. 2

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 3

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  4. 4

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  5. 5

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  1. 6

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明

  2. 7

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  3. 8

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

  4. 9

    元TOKIO国分太一の「人権救済申し入れ」に見る日本テレビの“身勝手対応”

  5. 10

    “気分屋”渋野日向子の本音は「日本でプレーしたい」か…ギャラリーの温かさは日米で雲泥の差