「竜と流木」篠田節子著

公開日: 更新日:

 米国人の父と日本人の母を持つジョージは、軍人だった父に連れられて休暇を過ごしたミクロネシアの小島の泉に生息する不思議な両生類「ウアブ」に魅せられる。

 長じて、日本で外国語教師をしながらウアブの研究を続けるジョージは、生息地の泉が開発されることを知り、保護するため隣島のリゾート施設の人工池にウアブを放す。一時は大量死して、保護は失敗したかに思われたが、その後、繁殖の成功が分かり、安堵する。しかし、順調に増えていたウアブが再び姿を消し始める。同時にリゾート内で猛毒トカゲによる被害が続出。ジョージはウアブを餌にしたトカゲの異常繁殖を疑う。トカゲはやがて島民らを襲い始める。

 名手が描く生物パニックミステリー。(講談社 1600円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  2. 2

    「備蓄米ブーム」が完全終了…“進次郎効果”も消滅で、店頭では大量の在庫のお寒い現状

  3. 3

    阿部巨人が今オフFA補強で狙うは…“複数年蹴った”中日・柳裕也と、あのオンカジ選手

  4. 4

    さや氏の過去と素顔が次々と…音楽家の夫、同志の女優、参政党シンボルの“裏の顔”

  5. 5

    ドジャース大谷翔平「絶対的な発言力」でMLB球宴どころかオリンピックまで変える勢い

  1. 6

    参政党のあきれるデタラメのゴマカシ連発…本名公表のさや氏も改憲草案ではアウトだった

  2. 7

    参政党「参院選14議席」の衝撃…無関心、自民、れいわから流れた“740万票”のカラクリ

  3. 8

    オレが立浪和義にコンプレックスを抱いた深層…現役時代は一度も食事したことがなかった

  4. 9

    参政党・神谷宗幣代表「日本人ファースト」どこへ? “小麦忌避”のはずが政治資金でイタリア料理三昧

  5. 10

    ドジャースに激震!大谷翔平の“尻拭い役”まさかの離脱…救援陣の大穴はどれだけ打っても埋まらず