中国経済はバブルリレーのアンカー(最終走者)なのか?

公開日: 更新日:

「中国GDPの大嘘」髙橋洋一著

 昨年夏から急速に陰りを見せる中国経済。その様相はソ連崩壊を思い出させるという著者は元財務官僚の経済アナリスト。

 かつて「小泉・竹中」時代に各省庁の「埋蔵金」を暴露した人物は、中国経済の統計はソ連譲りの粉飾まみれという。後に首相となる李克強などは第1回ダボス会議の非公式の場で中国のGDPなど単なる「参考用数値」と言い放ち、信頼できるのは電力消費量、鉄道貨物輸送量、銀行融資額の3つだけ。これらを組み合わせて初めて本当の姿がわかると漏らしたという。

 李は経済通だが、ライバルの習近平は経済オンチで有名。それが政争に勝ち残り、経済悪化のたびに強硬な対外軍事姿勢で「仮想敵」を仕立てて内部の引き締めを図るなど、中国経済のおそるべき実態が明かされる。(講談社 1300円+税)

【連載】NEWSを読み解く今週のキーワード

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  2. 2

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  3. 3

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  4. 4

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 5

    国民民主党・玉木代表「ミッション・コンプリート」発言が大炎上→陳謝のお粗末…「年収の壁」引き上げも減税額がショボすぎる!

  1. 6

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  2. 7

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  3. 8

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  4. 9

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  5. 10

    楽天が変えたい「18番は田中将大」の印象…マエケンに積極譲渡で“背番号ロンダリング”図る