「フェルメールの憂鬱」望月諒子著

公開日: 更新日:

 ベルギーの小さな村の古い教会の壁にかかっていた古ぼけた絵画が何者かに持ち去られる。8年前、教会に赴任した牧師のトマスは、前任者から、その絵が実はブリューゲルの真作だと教えられていた。しかし、そのことを知るのは自分と前任者しかいない。

 トマスは密かに絵を取り戻そうと、かつての泥棒仲間のイアンに助けを求める。数日後、ロシアの貴族の末裔の屋敷からフェルメールの真作が発見されたというニュースが世界を駆け巡る。銀座の画廊の店主・日野が、そのフェルメールの絵の売却を委託されたという噂を聞きつけ、宗教法人隆明会が設立した美術館に出入りする画商の中地が訪ねてくる。

 名画を巡るだまし合いを描く長編エンタメ。(光文社 1500円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも