「恋から始まったビョーキ」松居沙夜著

公開日: 更新日:

 強迫性障害とは、不潔が気になって何度も手を洗うなど、無意味と分かっていながら同じ行為を繰り返し、やめられなくなってしまう疾患。思い返せば小学生時代にその兆候はあったが、予備校生時代に初めて交際したA、続く大学生のBとの恋愛によって症状が顕著となり、自分が精神疾患であることを自覚したという。運転中に墓石の破片を踏んだと思い込み神棚の前で謝罪を続けてしまった「縁起恐怖」や買い物から帰宅後に購入した全商品を除菌しなければ気が済まない「不潔恐怖」など、自らの体験を告白しながら、強迫性障害の諸症状や行動療法の効果などを紹介する。

 長年、精神疾患の強迫性障害に苦しんできた著者による闘病エッセー。(新潮社 1400円+税)

【連載】BOOKレビュー

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」