「猫」石田孫太郎著

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 明治43年に出版された猫百科。「家畜として愛養さるる動物の中に猫ほど残酷なる批評を受けているものはない」と憤慨した著者が、その汚名をそそぐべく猫の魅力を存分に語りつくした近代日本初の猫本。

 当時、猫の第一の仕事はネズミを捕ること。本書刊行の2年前にはコッホが来日し「ペスト撲滅のために一家に一匹、鼠退治用の猫を飼うべし」と奨励している。そのネズミ捕りの巧拙と毛色の関係や、猫の眠りが浅いのはなぜか、そして猫の行動と天気の関係など、猫の基礎知識や生態を解説。他にも、貧乏魚屋の主人の枕元に小判をくわえてきた猫などの美談から、漱石に対抗するかのように書かれた猫小説まで。猫愛が詰まった幻の名著の復刻。(河出書房新社 660円+税)


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