「ブラック・ドッグ」葉真中顕著

公開日: 更新日:

 地球規模で活動する動物愛護団体「ドーン・オブ・ガイア」、通称「DOG」が過激化。肉食をも否定し、ついには米国有数の畜産企業の経営者一家を襲撃するテロを行い、その一部始終をネット上に公開した。3週間後、動物愛護団体「ウィズ」の副代表を務める栞は、仲間とエコイベントに参加。会場の一角で保護犬の譲渡会を行うことになっているのだ。

 イベントでは大手ペット業者アヌビスが生み出した改良犬の販売会も催されることになっていた。しかし、開会直前、防火扉が一斉に閉まり、会場が密室化。栞の恋人の隆平らの眼前で、見たことのない生き物が参加者らを襲い始める。

 人間と動物の共存とはどういうことかを問う長編エンターテインメント。(講談社 1800円+税)



【連載】BOOKレビュー

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々