「蓬莱」今野敏著

公開日: 更新日:

 夜、バーで酒を飲んでいた渡瀬は、現れたヤクザ風の2人組に連れ出される。駐車場で暴行された渡瀬は、車の中に待機していた男から、渡瀬が経営するゲームソフト会社の新作ゲーム「蓬莱」の発売を中止するよう脅される。蓬莱は、社員の大木が企画した日本の先史時代を舞台にした国づくりゲームだった。

 翌朝、出社した渡瀬は訪ねてきた神南署の刑事・安積から、大木が電車にひかれて死んだと教えられる。事故か自殺かは分からないという。さらに、蓬莱を生産中の工場でトラブルも発生。薄気味の悪さを感じる渡瀬は、昨夜のことを思い出し、なぜ蓬莱が世に出回ることを彼らが阻止しようとしているのか、理由を考える。

 警察小説第一人者の記念碑的作品の新装版。(講談社 770円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"