「70歳!人と社会の老いの作法」五木寛之+釈徹宗著

公開日: 更新日:

「低成長・高成熟」の時代を生きる現代人の進むべき道を示す対談集。

 超高齢化が加速度的に進み、「長生きはいいことだ」と無邪気に信じられていた時代は去り、「不安と不信の中で、どのようにすれば人生を完結させることができるかが、大きな問題として立ち上がってきた」と五木氏は指摘。死に関する自己決定のために死生観を持つことが求められ、終末活動がブームになるほど現代人は死と向き合おうとしているが、解決には至らない。「なぜなら、それらはいずれも消費される情報にすぎないからだ」と、釈氏は情報ではなく物語こそが自分の死を考えるときに力になると説く。日本人の死生観や信仰心を読み解きながら「多死社会」とどう付き合うかを論じる。(文藝春秋 780円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲