「寿命を10年延ばす『乳がん専門医』の教え」竹原めぐみ著

公開日: 更新日:

 フリーアナウンサーで市川海老蔵夫人の小林麻央が闘病を告白し、あらためて乳がんが注目されている。そんな乳がんの予防や治療に関する知識を、宇都宮セントラルクリニックの医師で、これまで12万人を診てきた「乳房のスペシャリスト」である著者が解説する。

 乳がんは一度かかったら治らないというイメージを抱いている人が多い。たしかに、転移・再発した場合はそのがんを根絶するのは難しいが、「3大アーリー」(早期検査・早期発見・早期治療)を実践すれば、治ることが多い病気だという。

 しかし、日本人女性は6割に当たる3000万人が乳がん検診に行かず、死亡率は増え続けている。そうした状況を危惧する著者が、3大アーリーの重要性と実践するための知識や情報を提言している。

 繁忙期(6~11月)を避けて比較的すいている時期(3~5月)を狙うなど賢く検査を受けるためのテクニックから、乳がんリスクを高める危険因子、治療法の種類と選択、信頼できる病院や医師の探し方まで、乳がんのホントの常識がわかる一冊だ。(中公新書ラクレ 800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性