「活断層地震はどこまで予測できるか」遠田晋次著

公開日: 更新日:

 昨年の熊本地震では、大きな「余震」の後に起きた「本震」によって多くの被害が出た。余震は本震よりも規模が小さいという「刷り込み」が災いしたのだ。しかし、余震活動は地震の誘発現象そのもので、「本震」の近くに大きな地震を起こす断層が存在すれば、「本震」と同規模かそれを上回る地震が起きることが、近年の研究で明らかになっていたという。

 日本列島で推定・確認された活断層は2000以上に及び、それらは複雑に影響し合っている。本書は、記憶にも新しい熊本地震など、多くの事例を取り上げながら、活断層と直下型地震のメカニズムや、活断層から地震規模を予測する方法などを、最新の研究成果を踏まえ解説したサイエンステキスト。(講談社 960円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ