「阿賀の記憶、阿賀からの語り」関礼子ゼミナール編

公開日: 更新日:

 元教員の稲垣シズヱさん(79歳)は、子どものころは、カワウソのように川で遊び、阿賀野川や新川の川魚をよく食べ、短大の寮で生活していたときは、お腹がすくと母親が送ってくれた川魚の「ふりかけ」をお昼代わりにして空腹をしのいだという。そうした阿賀野川の豊かさが、一転して、食物連鎖でメチル水銀を川魚に取り込み、水俣病の甚大な被害を生んだ。

 水俣病とはなにか。なぜ被害者を長く沈黙させてきたのか、被害者はなにを恐れ、なにを苦しみなにに目をそむけて沈黙してきたのか――。

 本書は、その“なぜ”という問いに向き合い、新潟水俣病の語り部を務める8人の被害者の言葉をまとめた証言集である。(新泉社 2000円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「左膝の半月板が割れ…」横綱・豊昇龍にまさかのアクシデントで稽古中止

  2. 2

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  3. 3

    「ラブホ密会」問題も何のその!小川晶前市長の超“人たらし”戦略 12日投開票の前橋市長選情勢

  4. 4

    アストロズ今井達也の西武への譲渡金ついに判明! NPB広報室から驚きの回答が

  5. 5

    菊池風磨のカウコン演出に不満噴出 SNS解禁でSTARTO社の課題はタレントのメンタルケアに

  1. 6

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 7

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  3. 8

    ロッテ前監督・吉井理人氏が大谷翔平を語る「アレを直せば、もっと良く、170kmくらい投げられる」

  4. 9

    松山千春がNHK紅白を「エコひいき」とバッサリ!歌手の“持ち時間”に求めた「平等」の正当性を考える

  5. 10

    オリックスへのトレードは中日が年俸の半分を肩代わりしてくれて実現した