心が萎えたとき読む本特集

公開日: 更新日:

「読むだけでさみしい心が落ち着く本」柿木隆介著

 SNSの「いいね!」が少ないと不安になる、つい「いい人」のふりをしてしまう……。このような悩みに苦しめられている人は、「Look at me症候群(Look at me syndrome、以下LAMS)」かもしれないと、脳科学を研究する著者は言う。

“私を見て”という欲求は、誰の心にもあるものだ。しかし、この欲求が抑えられないほど強くなり、周りの人に認められていないのではないかというさみしさと孤独感に襲われ、より“私を見て”という欲求が強くなる。このような悪循環に陥ることで、LAMSは悪化していく。

 LAMSにはいくつかのタイプがあり、強い劣等感にさいなまれたり、LAMS特有の感情を“異常”と感じて自己卑下するのが典型的な例だ。さらに、満たされない感情に対して「自殺したらどうなるか」という危険な思考となり、自分を傷つけたい誘惑にかられるケースもあるという。

 本書では、LAMSとの向き合い方や対処法も解説。まずは、自分の心を苦しめる原因を知るところから始めてみては。
(日本実業出版社 1400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因