「パレスチナ占領」平野雄吾著

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「パレスチナ占領」平野雄吾著

 2023年10月7日、イスラム組織ハマスによるイスラエル奇襲を発端とする戦闘によって、ガザ地区では2年間で6万人を超えるパレスチナ人が犠牲となっている。

 ガザ戦闘はイスラエルという国家が抱える暴力性をさらしたばかりでなく、ウクライナに侵攻したロシアを非難し経済制裁を科す一方で、イスラエルの暴力には事実上目をつむる欧米諸国のダブルスタンダードを浮き彫りにし、世界の矛盾が凝縮された紛争である。この戦闘の背景には、長年にわたるイスラエルによるパレスチナ占領がある。

 本書は、エルサレム特派員だったジャーナリストが、人口の9割が避難生活を送るガザの市民の現実を伝えるとともに、双方の視点から歴史をひもとき、パレスチナ問題の始まりから現在までを解説する時事リポート。 (筑摩書房 1056円)


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