政党混乱、扇動政治家が暗躍 「分断される社会」を生きる

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「社会的分断を越境する」塩原良和、稲津秀樹編著

 90年代、「越境」という言葉がはやり始めたころは国境を自由にまたぐ軽やかなイメージがあった。しかしグローバル化の破綻が明らかな今日、越境はすばらしいとは限らない。

 本書は社会学者や歴史学者らが文科省の助成で行った共同研究の成果。政治的な国境、社会的な分断などを超えるために必要なのは他者に対する「想像力」だと編者は説く。その一方、難民や異人種が同じ生活地区に増えると、学校教育の混乱を嫌って親が子供を「越境転校」させる例もあるという。

 多方面から精査した“反グローバル”の現在。(青弓社 3000円+税)

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