「囚われの島」谷崎由依著

公開日: 更新日:

 母に憎まれて育った新聞記者の静元由良は、なじみのバーから流れてくるピアノの音に引かれた。弾いていたのは盲目の調律師・徳田俊。ある日、由良は俊の後をつけて彼の家に行く。俊は家でなぜか蚕を飼っていた。その部屋で由良は繰り返し見る夢の話をした。独り舟に乗って島に運ばれていく夢を。

 俊は「あなたの見ている夢は、ぼくの夢です」という。俊は、自分が閉じ込められている島に小舟が近づいてくる夢を見て、いつかその夢に殺されると思っていた。由良がやってきたとき、とうとう夢に追いつかれたのだと……。

 2人の夢はある閉ざされた島の物語とつながっていた。心に闇を抱えて生きる男と女の「救い」を描く。(河出書房新社 1600円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    メジャー野球もチクリと イチロー引退会見で露呈した本音

  2. 2

    事実上のクビ…イチロー現役引退の裏にマリナーズとの暗闘

  3. 3

    竹田JOC会長が仏当局の聴取に「黒塗り」報告書提出のア然

  4. 4

    公私混同で失脚の舛添前都知事 野党で国政復帰の仰天情報

  5. 5

    永野芽郁と本田翼が急伸 2019年"CM女王争い"に異変の兆し

  6. 6

    作家・吉川潮氏が分析 イチロー引退会見で感じた“不快感”

  7. 7

    安倍首相が“偽装”の施政方針演説 英訳でも錯覚工作の傲慢

  8. 8

    エリカ様は張り込み班に「なに撮ってんだよばかやろう!」

  9. 9

    テレ朝でニュース番組司会 中居正広“当面残留”の将来設計

  10. 10

    指導者に興味なしイチローにオリックス「オーナー」就任案

もっと見る