夏休みに読みたい「三国志」特集

公開日: 更新日:

「三国志読本」宮城谷昌光著

 宮城谷版「三国志」をはじめ、多くの中国歴史小説を執筆してきた著者が自作を語ったエッセー集。

 なぜ他の作家のように「演義」ではなく、正史を下敷きにして歴史小説「三国志」を書こうと思ったのか、なぜ後漢王朝に現れた名臣・楊震の「四知」(天知る。地知る。我知る。子知る。だれも知らないとどうしていえるのか)の言葉から物語を始めたのか、など創作の裏話を披露。

 神のごとき知謀をうたわれる諸葛亮の本質は、現実的な内政家だった、さしたる名声もなかった曹操が人望を集め、兵法に長じた秘密などの三国志に学ぶ人物論や組織論まで。

 宮城谷三国志の世界に読者を誘う。(文藝春秋 710円+税)

【連載】ザッツエンターテインメント

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  3. 3

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 4

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  5. 5

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  1. 6

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  2. 7

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 8

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  4. 9

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 10

    角界が懸念する史上初の「大関ゼロ危機」…安青錦の昇進にはかえって追い風に?