「コルトM1847羽衣」月村了衛著

公開日: 更新日:

 恋人の薩摩藩士・青峰信三郎が斬りつけられて大けがを負い、記憶をなくし、無宿人として4年前に佐渡へ送られたと聞いた、渡世人の羽衣お炎。佐渡へ渡って信三郎のものとおぼしき墓を卒塔婆で掘り返していると、自分をつけてきた男たちに襲われた。

 長崎の豪商・四海屋に持たされた6連発のコルトで何とか危地を脱するが、相川で見覚えのある簪を挿した娘に出会う。それは信三郎がお炎のためにあつらえた月と日の夫婦飾りの簪だった。その娘、おみんと信三郎を捜していて、相川でオドロ様と呼ばれる邪教が人々を操っていることを知る。

 佐渡の金山を舞台に、薩摩藩が絡む陰謀に巻き込まれる女渡世人を描く時代小説。(文藝春秋 1700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑