「ゲノム操作食品の争点」天笠啓祐著

公開日: 更新日:

 現在、ゲノム編集などの新しい遺伝子操作が進められ、作物の開発だけでなく、人間の受精卵に対するゲノム編集操作なども行われている。遺伝子組み換え作物は同じ性質をもつ種子を作らないため、毎年、種を購入しなくてはならず、メガ合併で巨大化した種子メーカーの企業支配が進む。

 安倍政権は民間企業の開発促進を名目に主要農作物種子法を廃止し、農業競争力強化支援法を打ち出した。だが、主要作物の種子を公的に守ってきた種子法が廃止されることで、多国籍企業による食糧支配を招くおそれがある。また、個人情報保護法の改正により、逆に個人の遺伝情報が企業に利用される可能性がある。

 ゲノム操作技術への警告の書。(緑風出版 1800円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁