「ゲノム操作食品の争点」天笠啓祐著

公開日: 更新日:

 現在、ゲノム編集などの新しい遺伝子操作が進められ、作物の開発だけでなく、人間の受精卵に対するゲノム編集操作なども行われている。遺伝子組み換え作物は同じ性質をもつ種子を作らないため、毎年、種を購入しなくてはならず、メガ合併で巨大化した種子メーカーの企業支配が進む。

 安倍政権は民間企業の開発促進を名目に主要農作物種子法を廃止し、農業競争力強化支援法を打ち出した。だが、主要作物の種子を公的に守ってきた種子法が廃止されることで、多国籍企業による食糧支配を招くおそれがある。また、個人情報保護法の改正により、逆に個人の遺伝情報が企業に利用される可能性がある。

 ゲノム操作技術への警告の書。(緑風出版 1800円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」