「お金の整理学」外山滋比古著

公開日: 更新日:

 老後のお金について論じた生き方エッセー。

 かつて「働きアリ」と呼ばれた日本人の多くは、「定年後」という冬の時代の厳しさを真面目に考えず、何となく働き続ける「キリギリス」になってしまっていたのではないかと指摘する。

 一方で、定年後のことを考えるといっても、将来、年金が減らされるかもしれないからと、節約して貯金を増やそうとするのは違っているとも。貯金と年金で老後を乗り切ろうという考え方は、サラリーマン時代の惰性で老後を過ごそうとしていることと変わりなく、人生が面白くない。

 社会のマイナスと思われている高齢者の存在をどうすればプラスに変えられるのかと発想を変え、経済的にも精神的にも自立した老後を目指すべきと、第二の人生を生きるヒントを説く。

(小学館 780円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  2. 2

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  3. 3

    萩原健一(6)美人で細身、しかもボイン…いしだあゆみにはショーケンが好む必須条件が揃っていた

  4. 4

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  5. 5

    “年収2億円以下”マツコ・デラックスが大女優の事務所に電撃移籍? 事務所社長の“使い込み疑惑”にショック

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…

  3. 8

    日本にむしろ逆風…卓球王国中国で相次ぐトップ選手の世界ランキング離脱と進む世代交代

  4. 9

    「(来季の去就は)マコト以外は全員白紙や!」星野監督が全員の前で放った言葉を意気に感じた

  5. 10

    迷走するワークマン…プロ向けに回帰も業界では地位低下、業績回復には厳しい道のり