「(あまり)病気をしない暮らし」仲野徹著

公開日: 更新日:

 現在では10万円以下で個人のゲノムを調べることができる。ゲノムを解析すれば、一種の突然変異ともいえる、ある遺伝子型を持っていると、持っていない人に比べ、糖尿病や高血圧などの病気に3~4割なりやすくなるということがわかる。それでより摂生に励めばいいが、そういう素因が低いと、逆に少し不摂生してもいいと考えてしまうリスクもある。ゲノムと疾患について詳細なことがわかってくると、ゲノム情報により生命保険の掛け金が変わる可能性もある。

 イギリスの調査では、出生時の体重が低いほど心筋梗塞などの心血管系疾患による死亡率が高い。子宮内にいたときの飢餓状態が細胞に記憶され、体が「低栄養仕様」になるため普通の食事でも栄養過多になり、肥満や糖尿病になりやすくなるという。病理学教授が書いた究極の健康本。

(晶文社 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  2. 2

    円安地獄で青天井の物価高…もう怪しくなってきた高市経済政策の薄っぺら

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  5. 5

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  1. 6

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  2. 7

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ

  3. 8

    “第二のガーシー”高岡蒼佑が次に矛先を向けかねない “宮崎あおいじゃない”女優の顔ぶれ

  4. 9

    二階俊博氏は引退、公明党も連立離脱…日中緊張でも高市政権に“パイプ役”不在の危うさ

  5. 10

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明