「越境」東山彰良著

公開日: 更新日:

 台湾に生まれ、5歳で日本に渡ってきた著者は、40年近く日本と台湾を行ったり来たりして暮らしている。そのためか、国家に対する帰属意識はあまりなく、家族が幸せに暮らせる所が自分が生きていく場所だと考えている。「流」で直木賞を受賞して以来、「越境文学」についてよく尋ねられるが、自分の作品を「越境文学」とは思っていない。だが、文芸誌でリービ英雄さんと対談して、自分がどこにも属さないという「喪失感」こそが「越境文学」の本質ではないかと思った。

 自分は「台湾で生まれて日本で育った一個人」としか認識していない著者が、さまざまな「越境」についてつづったエッセー集。

(集英社 1600円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    朝ドラ熱演好評…三浦貴大“日本のマット・デイモン”の異名

  2. 2

    安倍政権批判封じ“SNS規制”完全裏目 ネット世論が返り討ち

  3. 3

    浪費はないはずなのに…定年後の1年で200万円が消えたナゼ

  4. 4

    木村花さん死去「テラハ」敏腕プロデューサーM女史の評判

  5. 5

    テラハ木村花さん死去 フジテレビにのしかかる3つの大問題

  6. 6

    コロナ禍で暴力団のシノギも壊滅 上層部が今叫ぶべきは?

  7. 7

    NEWS手越の厳罰断行 円満退社で一致も滝沢氏の苦しい胸中

  8. 8

    増える芸能人の政治的発言 背景に“CM依存体質”からの脱却

  9. 9

    殴られ踏みつけられ…ビートたけしを激撮したカメラマン魂

  10. 10

    安倍首相がG7で批判逃れ 帰国後に隔離生活で“雲隠れ”画策

もっと見る