「ゴシック文学入門」東雅夫編

公開日: 更新日:

 ゴシック文学とは、18世紀末から19世紀にかけ西洋で人気を博した神秘・幻想小説で、後のSFやホラー小説の源流といわれる。その魅力をつづったエッセーや論考を編んだアンソロジー。

 江戸川乱歩は、中学1年のときに熱海の貸本屋で手にした“3冊本”「幽霊塔」(米国作家アリス・マリエル・ウィリアムソンの「灰色の女」を黒岩涙香が翻案)との出合いと衝撃を語る。昼夜ぶっ続けに読みふけり、熱海での生活は夢で、幽霊塔の方が真実の世界だという錯覚に陥ったほどだという。

 その他、奇書「ヴァテック」とその著者、ウイリアム・ベックフォードについて記す澁澤龍彦など14編で読者を魔界の読書体験へといざなう。

 読んでおきたい不朽の名作を編んだ「ゴシック文学神髄」も刊行中。

(筑摩書房 950円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    TBS「ラヴィット!」の“テコ入れ”に不評の嵐! グダグダぶりを楽しむ独自性損失で視聴者離れ加速危機

  2. 2

    「おい、おまえ、生意気なんだよ」 野村監督は俺の挨拶を“ガン無視”、暴れたろうかと考えた

  3. 3

    「オールスター感謝祭」で“ブチギレ説教” …島崎和歌子は今や「第2の和田アキ子」の域

  4. 4

    NHK朝ドラ「風、薫る」巻き返しを阻む“最大のネック”…見上愛&上坂樹里Wヒロインでも苦戦中

  5. 5

    米国とイランが2週間の停戦合意も日本は存在感ゼロ…お粗末すぎた高市外交を識者「完全失敗」とバッサリ

  1. 6

    スピードスケート引退・高木美帆にオランダが舌なめずり “王国復権の切り札”として白羽の矢

  2. 7

    高市政権が非情の“病人切り捨て”強行で大炎上! 高額療養費見直し「患者の意向に沿う」は真っ赤なウソ

  3. 8

    ブチ切れ高市首相が「誤報だ!」連発 メディア、官邸、自民党内…渡る政界は「敵ばかり」の自業自得

  4. 9

    JFAは森保一氏の“囲い込み”に必死 W杯後の「次の日本代表監督」のウワサが聞こえない謎解き

  5. 10

    『エニイ・タイム・アット・オール』1964年のジョンのギターを聴くだけで元気が出る