「夜の声を聴く」宇佐美まこと著

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 18歳の隆太は、IQ138の頭脳ゆえに周囲と溶け込むことができず、高校にも行かず引きこもり生活をしていた。

 ある日、公園で本を読んでいた隆太の眼前で女性が自殺を図る。

 一命を取り留めたその年上の女性・百合子と退院後も会うようになった隆太は、彼女が通う定時制高校に興味を抱き入学する。

 やがて隆太は、同級生の大吾が住み込みで働くリサイクルショップ「月世界」に出入りするようになった。

 強欲な老婆タカエが営む月世界は、便利屋稼業も請け負っており、大吾を手伝う隆太はある日、数カ月前の百合子の叔父の自殺が殺人だったことに気づいてしまう。

 引きこもりだった隆太が11年前に起きた一家殺人事件の謎に巻き込まれていく長編ミステリー。

(朝日新聞出版 740円+税)

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