「親孝行の日本史」勝又基著

公開日: 更新日:

 今なお多くの人が口にする「親孝行」。その「孝」という道徳がどのように日本に広まり、社会的、文化的役割を果たしてきたのかを論じたテキスト。

 孔子による孝についての儒教典籍「孝経」は、戦国時代(紀元前5~3世紀)末期に成立。日本には5世紀に伝わり孝思想が浸透する。

 江戸時代、儒教の影響力の拡大とともに孝思想も重んじられ、孝の全盛期ともいうべき時代に突入する。5代将軍・綱吉は、孝行を奨励し、将軍として初めて孝行者を表彰。やがて表彰は全国へと広がり、江戸時代だけで4万人もの孝行者が表彰された。さらに戦前の軍国主義教育における孝の利用や、形を変えて続く現代の孝行者の表彰まで。孝を視点に日本人の家族観、道徳観の変遷を見つめる。

(中央公論新社 946円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    麻生太郎が「皇室典範」改正を急ぐ理由は…“日本会議の30年の集い”に間に合わせたいから

  2. 2

    福山雅治も結婚後は苦戦…亀梨和也も正念場を迎えている

  3. 3

    佐藤二朗の地上波ドラマはしばらく厳しいが…橋本愛の事態はもっと深刻

  4. 4

    安青錦は「カラダ」より「アタマ」に課題…2ケタ勝利で大関復帰を果たせるか

  5. 5

    小栗旬は「思い入れがない」コメント…福田雄一監督また炎上でも仕事が減らない映画業界のウラ事情

  1. 6

    要潤、玉山鉄二、速水もこみち…40代イケオジ俳優3人の「人生いろいろ」

  2. 7

    高市首相に“もう1つの爆弾”「副首都法案」炸裂の可能性 会期延長なら疑惑追及&身内疲弊のWパンチ

  3. 8

    二宮和也をNHKが起用で音楽特番MCは元嵐まみれに…テレビ局では“ポスト嵐”探しが迷走中

  4. 9

    佐藤二朗騒動の余波!「福田組」の長澤まさみへの“ハラスメント”舞台挨拶の悪ノリ動画が再注目…女性視聴者は嫌悪

  5. 10

    引退した東山紀之に錦織一清演出で「少年隊」還暦コンサートのすすめ