「イギリスの霧の中へ」 三浦清宏著

公開日: 更新日:

 芥川賞作家で心霊研究者でもある著者のエッセー。スピリチュアリズムの研究のため1978年から1年間滞在した英国での体験がつづられる。

 霊界というものが日常と隣り合わせで、日々の生活の延長線上にあることを説いたスウェーデンボルグの著作を読んで心霊研究に興味を抱き始めた氏は、大学の海外研究制度で渡英。すぐに心霊研究協会の国際大会に出席し、参加者の一人からジョー・ベンジャミンという霊能者と会うことを勧められる。

 その後、著者はベンジャミンが自宅で行っている心霊相談や、週2回ホールで寄付を募って行う「デモンストレーション」で見せる透視や予知、過去を言い当てる能力を目の当たりにする。

 著者の体験がそのままスピリチュアリズムの入門書としても読める。

(祥伝社 935円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希は「ひとりぼっち」で崖っぷち…ロバーツ監督が“気になる発言”も

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    サントリーHD会長を辞任!新浪剛史氏の意外な私生活、趣味は「極妻」鑑賞と…違法薬物めぐり家宅捜索

  5. 5

    所属俳優の清水尋也「薬物逮捕」で社長・松田美由紀を待ち受ける“謝罪行脚”…8月には救急搬送、受難は続く

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    佐々木朗希、「9月限りで今季終了」に現実味…WS連覇へ一丸のドジャースでひとり蚊帳の外

  3. 8

    森保監督が38歳の長友佑都を日本代表に招集し続けるワケ…7月の中国戦はラスト通告だった

  4. 9

    サントリーHD新浪会長宅ガサ入れはすでに噂されていた? 報道より1週間先行していたX投稿に注目集まる

  5. 10

    小祝さくらは「加齢の影響」漏らしていた…ツアー6週連続欠場の深刻度