「うたかた姫」原宏一著

公開日: 更新日:

「うたかた姫」原宏一著

 亮太が所属する劇団の代表が、新作公演を目前にして金を持ち逃げ。看板役者のカジは、公演中止になった新作をリアルで実行しようと言い出す。

 新作「うたかた姫」は、つぶれかけた音楽事務所の社長によって天才歌姫に仕立てられた素人娘が、世間に熱狂的に受け入れられるというミュージカル風の喜劇だ。脚本通りに現実で実行して一獲千金を狙おうと、カジが駅前でアニメソングを歌っていた20歳の節子を主人公の姫花役にスカウトしてきた。

 亮太は、脚本ではラストに人が死ぬのが気がかりだが、プロジェクトはスタート。やがて亮太は、節子の意外な音楽の才能に気づく。

 それぞれの事情を抱えながら姫花を売り出す「フェイクプロジェクト」に励む劇団員たちを描く青春群像小説。 (祥伝社 880円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは