「廃墟ラブ 閉店屋五郎2」原宏一著

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 中古品を買い取って店で販売している五郎は、銀行の依頼で、娘の小百合を連れて廃虚化した「ラブパラダイス」を訪れた。倒産したラブホテルの備品の買い取り価格の下見である。通信カラオケセットと壁の隙間にラブノートを発見。利用者が書いたノロケ話の中の、アミという女性の書いた内容が気になった。カツノリという男に貢いでいるが、結婚詐欺のようだ。しかも最後の書き込みは「私とカツノリは、もう永遠にひとつだから」。アミのその後が心配になった五郎は調査を始めた。出入りの清掃会社の当時の責任者に聞くと、なんとカツノリとはラブホテルの社長だった飯塚克則だという。(表題作)

「閉店屋五郎」が活躍する、心あたたまる短編3編。

(文藝春秋 1800円+税)

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