「『死ね、クソババア!』と言った息子が55歳になって帰ってきました」保坂祐希著

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『死ね、クソババア!』と言った息子が55歳になって帰ってきました」保坂祐希著

 小林晴恵は結婚して2年ほどで別れ、息子の達彦を連れて実家に戻った。達彦は19歳のとき、理工系の研究者になりたいと言い出し、医師になることを望む晴恵と対立。「死ね、クソババア!」と怒鳴って出ていき、学生寮に入った達彦は夏休みも帰省しなかった。

 最後に会ったのは、3年前。達彦の娘、穂香の結婚式だった。晴恵がこのまま両親のように95歳以上まで生きるのかと不安になった頃、人間ドックで腫瘤の疑いがあり、要再検査に。動揺していると、玄関が開いて「ただいま」と達彦が入ってきた。

「俺、離婚することにしたから。今日からここに住むわ」

 突然始まった初老の息子との生活を描くドタバタ家庭小説。

(講談社 1815円)

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