著者のコラム一覧
山上たつひこ

1947年、徳島県生まれ。70年「光る風」で注目され、72年「喜劇新思想大系」でリアルな画風のギャグを確立。74年連載開始の「がきデカ」が社会的ブームに。88年から小説執筆を開始。2014年、原作を担当した「羊の木」(いがらしみきお画)が文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。著書に「蝉花」「火床より出でて」「大阪弁の犬」「王子失踪す」ほか。

(61)渚の光景はかつて眺めた絵画

公開日: 更新日:
イラスト とり・みき

 クルシマは母親を抱えて彼女の寝返りの手助けをした。

 綾瀬は部屋を出ることにした。クルシマには母親と二人だけの時間が必要だろう。

 建物の外は草の絨緞だ。無数の短いグリーンの指が艶めかしく震えて綾瀬を誘っている。

 すでに夏の日差しだが、風があるので室内よりは… 

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【連載】金鳳花のフール

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