著者のコラム一覧
山上たつひこ

1947年、徳島県生まれ。70年「光る風」で注目され、72年「喜劇新思想大系」でリアルな画風のギャグを確立。74年連載開始の「がきデカ」が社会的ブームに。88年から小説執筆を開始。2014年、原作を担当した「羊の木」(いがらしみきお画)が文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。著書に「蝉花」「火床より出でて」「大阪弁の犬」「王子失踪す」ほか。

(117)麦の傷口から子鬼が這い出て…

公開日: 更新日:
イラスト とり・みき

 タキグチは綾瀬の顔を覗き込んだ。

「いや、何でもありません。まだ頭がぼおっとしてて、それよりタキグチさんの方こそ怪我は?」

 綾瀬はエミューの体を抱え直し、照れ隠しのようにタキグチの手傷に話を切り替えた。

「痛みますが。平気です。さっきの狙撃の腕前を見てもらえ… 

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【連載】金鳳花のフール

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