「留子さんの婚活」小原周子著

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「留子さんの婚活」小原周子著

 留子は、45歳の息子・秋之の結婚相手を求め、親の婚活パーティーに足しげく通う。しかし、お見合いにこぎつけても、当の本人が出席できず、話がまとまらない。

 実は秋之は3年前に脳梗塞で倒れ、今も意識が戻らない。留子は生後間もなく事故で母親を失い、その半年後には父親まで倒れてしまった孫の隼人を育てている。秋之の回復を信じて疑わない留子は、その日がくるまで秋之の介護と隼人の母親ができる嫁を探しているのだ。

 ある日、留子は婚活パーティーで、49歳の家事手伝い・香奈枝に目をつける。一方、娘の婚活を隠れみのに自分の結婚相手を探していた香奈枝の父親・幸三は、留子に一目惚れ。とんとん拍子でお見合いの日が決まるが……。

 子育てや介護、高齢者問題などの社会問題を盛り込んだ縁結び小説。

(講談社 803円)

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