著者のコラム一覧
辻堂ゆめ作家

1992年、神奈川県生まれ。2015年、第13回「このミステリーがすごい!」大賞優秀賞を受賞し「いなくなった私へ」でデビュー。「トリカゴ」で第24回大藪春彦賞受賞。2022年、「卒業タイムリミット」がNHK総合で連続ドラマ化。著書に「十の輪をくぐる」「二重らせんのスイッチ」ほか多数。

(10)妊娠報告に先輩が冷たい態度

公開日: 更新日:
イラスト・高井雅子

 やっぱり私って、この上なく幸せな人間だ。

 改めて噛みしめると同時に、彩絵の舌の上に、メープルシロップと卵液の甘みが広がった。子どもが生まれれば、こういうお洒落な店を気軽に訪れることはできなくなる。だけどその代わりに、生活の隅々までもが、別種の喜びに満たされるのだ。

… 

この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り1,077文字/全文1,218文字)

【連載】ジャングルジムとチューリップ

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因