「浮世絵と芸能で読む江戸の経済」櫻庭由紀子著

公開日: 更新日:

「浮世絵と芸能で読む江戸の経済」櫻庭由紀子著

 1657年の明暦の大火で江戸の町は焼き尽くされ、幕府は財政逼迫に苦しむが、家屋の建て直しなどの需要で材木商や大工、左官は大忙し。着物の買い替えで呉服屋や古着屋もビジネスチャンスをつかみ、江戸は復興バブルに沸いた。

 田沼意次の積極的な経済政策で浮世絵や歌舞伎、落語といった庶民文化が花開き、浮世絵や黄表紙の版元、蔦屋重三郎が江戸のメディアを発展させた。寛政の改革でメディアは抑圧されるが、文化、文政の頃になると十返舎一九の「東海道中膝栗毛」でレジャーブームが起き、人びとは伊勢参り、善光寺参りなどに繰り出す。

 江戸の風俗を描いた浮世絵や、歌舞伎、能などの芸能の演目から、政策や天災をきっかけに発展した江戸の経済を読み解く一冊。 (笠間書院 2090円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網