「『酔っ払い』たちの日本近代」右田裕規氏

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「『酔っ払い』たちの日本近代」右田裕規氏

 サラリーマンが仕事を終えると、疲れを癒やそうと一人で、あるいは同僚とバーや居酒屋へ立ち寄る。平日ならば翌日の勤務に差し障りがないよう飲み、週末なら仕事からの解放感に浸りながら飲む。近年飲酒文化が変化しつつあるとはいえ、長年、見慣れた光景だ。

「都市部の労働者における仕事帰りの飲酒は大正時代から昭和にかけて広がりました。1920~30年代にかけて郊外に住んで都市部に通勤する人が増えてきたからです。仕事が終わり電車に乗って帰宅途中、たまには寄り道しようと新宿や渋谷で下車して一杯飲むスタイルが見られるようになったのです」と著者。

 東京では明治末から昭和初期にかけて、現・西武池袋線、京王電鉄、西武新宿線、東急東横線、小田急電鉄など郊外鉄道が相次いで開業したため、途中下車して酒場に立ち寄るサラリーマンがしだいに目立つようになっていったことは想像に難くない。

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