“貴花田キラー”だった元小結・三杉里公似さん 整体院を始めて18年「大震災とコロナでまだ借金が…」
三杉里公似さん(元小結/63歳)
このところ満員御礼が当たり前の大相撲だが、1990年代の“若貴ブーム”のときの相撲人気もすごかった。貴花田(貴乃花)や曙の前に立ちはだかり、“貴花田キラー”とも呼ばれたのが通算700勝をあげた三杉里さんだ。今どうしているのか。
◇ ◇ ◇
三杉里さんに会ったのは、JR中野駅から徒歩3分の「心と体の健康回復館 ごっつハンド」。三杉里さんが46歳のときに開業した整体院だ。
「開業して18年、何とかやっています。来院するのは、仕事をもつ50、60代が多いので、平日より土日のほうが忙しいよ」
三杉里さん、まずはこう言った。店は月曜休業。営業時間は朝11時から夜10時まで。大通りに面した角地の路面店なので、飛び込み客も多いという。
「場所がいいので、家賃が高い。借金もあるので、まだまだがんばって働かないといけない(笑)」
三杉里さんは36歳で現役引退後、部屋設立のための資金を銀行などから借り入れしたと聞く。そのときの借金?
「いえ、それは返し終わった。でも、整体院を経営するなかで想定外のことが続いてしまった。一時は3店舗経営し整体師を7、8人雇っていた。ところが、3店舗目を11年2月に虎ノ門に開業したら、翌月、東日本大震災が起こった。新宿に移転したら、今度はコロナ。今はここ1店舗に絞り、1人で踏ん張っています」
相撲部屋設立直前の06年、日本相撲協会の規定変更で部屋設立が不可能になり、整体師の道へ方向転換したのだった。
「現役時代から自分の体をみてくれていた整体師の経営する専門学校に2年通い、中国に短期留学してから開業した。44歳からの再出発だったけど、その整体師の腕を信頼していたので、その道が再出発するのに一番早いと思ったんだ。今も通ってくれるお客さんがいるので、整体師の道を選んで正解だったと思ってるよ」
施術・経営に忙しく、大相撲中継をテレビ観戦する時間はなかなかない。
■最近の力士は漢字の読み方が難しくて…
「最近の力士は漢字の読み方が難しいし、あまり詳しくない。ケガが多いようだから、四股とかの基礎をしっかりやればケガは減るよ、と言ってやりたいね」
ケガに加え、力士は短命ともいわれる。
「同期で仲が良かった寺尾(錣山親方)も3年前、60歳で亡くなった。持病があると厳しい。自分は何もありません。体重は現役時代より40キロ落ちたとはいえ120キロあるけど、甘いものは飲み食いせず、酒は1日グラス2杯までと節制しているおかげかな(笑)」
ちなみに、ウィキペディアには「錣山部屋の師範代も務めている」とあるが、「寺尾の生前、錣山部屋に整体師として押しかけたことがあるだけ」とのことだ。


















