アスリートの会話に注目 ファン喜ぶ「キリトリTV」の新手法

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 実はこれには布石があった。12年に小久保が札幌ドームで引退した時、日ハムナインが小久保を胴上げしたことだ。その時、輪の中心にいた稲葉の口元をキリトリ再生すると、「よし!行こう! みんな!」と日ハムナインを誘導して小久保を胴上げしたのだ。

 こういうふうに、絶対にわからなかったスポーツ選手の言葉を伝える企画はよかった。

 しかし、司会のゴン中山はいただけない。サッカーの鹿島の中田浩二の引退試合後、同期の小笠原が泣いていた映像の後で、「(小笠原は)泣いてないって言うから、目から鼻水なんでしょうか」とつまらんギャグをかました。あれはいらないし、笑いを取ろうとする時につねに目をひん剥くのもやめてほしい。テレ朝は松岡修造に続く二匹目のドジョウ狙いでゴン推しなんだろうが、“熱血MC”は2人もいらない。

 ありもののVTRを再編集しただけの安バラエティーでも、作り手に明快な視点があれば、観賞に堪えうる映像ができるという見本だ。

(作家・松野大介)

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