ヒロシさん<3>週6日のホスト業は月2万~3万円しか稼げず…

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 そこは壮絶な世界だった。

「新しいボトルを入れるのが仕事ですから、自主的にお酒を飲まないと怒られる。賃金は完全歩合制で、指名がなければ朝まで働いてもお金になりません。週6日働いても、2万~3万円にしかならなかった。それで休みの日曜日はコンビニでアルバイトして、1日8000円、月4回で3万2000円稼ぎました。ホスト業は休めば罰金。逃げられない状況だった。これはもう一生辞められないんだろうなって思っていました」

 事務所にも出入りしなくなり、すっかりお笑いの仕事から遠ざかってしまっていた。

「ホストになって4年目のとき、もう芸人は諦めようと思って東京から逃げました。そしたらお店が潰れたって聞いて再度上京し、お笑いを始めたんです」

 30歳を過ぎていた。フリーのピン芸人として、ライブをこなす日々が始まった。

=つづく

(取材・文=小野真依子/日刊ゲンダイ

ヒロシ 1972年1月生まれ、熊本県出身。「ヒロシです」というフレーズの自虐ネタでブレーク。

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