「ゴッドファーザー PARTⅡ」戦国時代と被るマフィア抗争

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1974年 フランシス・フォード・コッポラ監督

「ゴッドファーザー」(1972年)の続編でロバート・デ・ニーロの出世作。「PART Ⅱ」という言葉は本作から広まった。続編も高評価を受けた映画はこれが初めてといっていい。

 前作で父ビトー・コルレオーネの跡目を継いだマイケル(アル・パチーノ)がモー・グリーンら実力者たちを抹殺したため、そのつけが回ってくるのが物語の主軸。キューバ革命や上院委員会での追及などに若きビトーの成功物語と復讐劇がかぶさる。全編が見せ場の連続だ。

 マイケルが寝室で銃撃されるのがストーリーの発端だ。勘のいいマイケルは大親分のハイマン・ロス(リー・ストラスバーグ)が黒幕と気づきながら、ロスにトラブルの解決を相談。窮鳥が猟師の懐に飛び込んだのはいいが、襲撃を手引きしたのが兄のフレドだと気づいてがくぜんとするのだ。

 マイケルの窮状を「満つれば欠ける」と単純化する見方もあるが、実兄と老臣を軽んじたことで人間関係がこじれ、老獪なロスにつけこまれたと考えたほうが分かりやすい。そういう意味で失敗学の参考書でもある。

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