著者のコラム一覧
ダンカンお笑いタレント・俳優・放送作家・脚本家

本名・飯塚実。1959年、埼玉県毛呂山町生まれ。落語家を目指し立川談志に弟子入り。「立川談かん」として活動した後、たけし軍団入り。お笑いタレント、俳優、放送作家、脚本家と多才で、現在はTAPの専務取締役。

食い放題の焼き肉で相撲取りに間違えられたグレート義太夫

公開日: 更新日:

 さて、その2人がなんでそんなに肩身が狭かったかというと、芸能人なんてのは食い慣れてしまったステーキと同じで初めの頃は物珍しげにチヤホヤしてもらえるけど、それが町内で毎日顔を合わせるとなると「松村くん、義太夫さん、同じように丸々と太っててもあちらのお相撲さんは日本中に夢を与えるのよ……それに比べてあんたらは……ムダにブクブク肥えちゃって、もうみっともないと思いなさいよ~」と普通に町のオバちゃんに言われるのだった。それが悪気がないというのがまた厄介極まりないのだ。

 そんな中、あるひとつの事件が中野新橋の町に勃発したのだった。

 駅から路地を一歩入ったところに焼き肉食べ放題の「K」というお店が開店したのだが、お相撲さんがひしめく町にそんな店ができたとなったら、そりゃもう砂糖に群がるアリのごとくで、たちまち相撲部屋の若い弟子がごっつぁんですと、食べまくること! とにかくいくらでも食える食べ盛りの若い相撲取りたち、おまけによう食べるのも仕事のひとつなんだから。さすがに商売にならないと判断した店の主人は思い切って出たねー! 「お相撲さんお断り!!」の大きな張り紙を!! 何事もなかったからよかったけど、血気盛んなお相撲さんでもいたら、店が壊されたかも……と思うと、ご主人の勇気に拍手~!!

 そして、すっかり相撲取りの姿を見なくなったある日、義太夫くんが帽子をかぶり、その店に入り、焼き肉食べ放題を注文すると、ご主人が一言、「お相撲さん、変装してもダメですよ!」だって……。デブらしいポッチャリ憎めない、いいお話でしょう……。 =つづく

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅宮アンナ「10日婚」短期間で"また"深い関係に…「だから騙される」父・辰夫さんが語っていた恋愛癖

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 3

    砂川リチャード抱える巨人のジレンマ…“どうしても”の出血トレードが首絞める

  4. 4

    日テレ退職の豊田順子アナが定年&再雇用をスルーした事情…ベテラン局アナ「セカンドキャリア」の明と暗

  5. 5

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  1. 6

    中学受験で慶応普通部に合格した「マドラス」御曹司・岩田剛典がパフォーマーの道に進むまで

  2. 7

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  3. 8

    阿部巨人“貧打の元凶”坂本勇人の起用に執着しているウラ事情…11日は見せ場なしの4タコ、打率.153

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  5. 10

    フジ・メディアHD株主総会間近…328億円赤字でも「まだマシ」と思える系列ローカル局の“干上がり”ぶり